大学入学共通テストにおける「情報II」出題に関する提言



大学入試センター教科科目第1委員会情報関係基礎部会長経験者有志9名の先生が、大学入学共通テストで「情報I」だけでなく「情報II」または「情報I・情報II」を設定すべきだとする
「大学入学共通テストにおける『情報II』出題に関する提言」
を、文部科学大臣と大学入試センター理事長に提出しました。

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平成30年8月17日

文部科学大臣 様
独立行政法人大学入試センター理事長 様

大学入試センター教科科目第1委員会
情報関係基礎部会長経験者有志
代表 竹内 郁雄

大学入学共通テストにおける「情報II」出題に関する提言(上申)

情報処理学会が、2018年6月11日に会長名で、第16回未来投資会議において示された大学入学共通テストに「情報I」の試験を入れる方針に賛同しますという意見表明を行いました。
http://www.ipsj.or.jp/release/teigen20180611.html

高度情報通信ネットワーク社会の実現を推進している我が国にとって、また、諸外国の動向を鑑みても、大学入学共通テストで情報科が課されることは、当然かつ非常に重要なことと考えます。

しかしながら、大学入学共通テストの出題科目が「情報I」だけでは、大学入学希望者に課すべき試験範囲としては極めて限定的で、これからの知識基盤社会を生きる市民の基礎的教養として、甚だ心許ないと言わざるを得ません。閣議決定された「未来投資戦略2018」においても、「文系も含めて全ての大学生が一般教養として数理・データサイエンスを履修できるよう」求めています。「未来投資戦略2018」が求める大学での学びとの連続性を担保するためにも、基礎的な内容が中心になる「情報I」に加えて、AIやデータサイエンス、情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究など、より深く、より具体的に学ぶ「情報II」も試験科目として用意するべきです。これにより、大学入学希望者の能力・適性を正確に測定することが可能になります。

大学入試センターには、「情報関係基礎」において高等学校における情報教育のあるべき内容を意識した作題を長きに亘って行ってきた実績とノウハウがあります。この経験資産を大いに活かして、大学入学共通テストでは「情報I」に留まらず、「情報II」または「情報I・情報II」も試験科目として設定することを提言します。

大学入試センター教科科目第1委員会
情報関係基礎部会長経験者有志
雨宮 真人
荒木 啓二郎
筧 捷彦
川合 慧
竹内 郁雄
中田 育男
中西 通雄
中森 眞理雄
ほか1名
(五十音順)


(事務担当)
中野由章
神戸市立科学技術高等学校
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