大学進学率に着目した情報科の開講率に関する一考察

2024年8月10日~12日にライトキューブ宇都宮で開催される
情報教育シンポジウムSSS2024 において
「大学進学率に着目した情報科の開講率に関する一考察」
の研究発表がされます。

赤澤 紀子, 赤池 英夫, 角田 博保, 中山 泰一
大学進学率に着目した情報科の開講率に関する一考察
高等学校の共通教科情報科では,2022年度から 共通必履修科目「情報Ⅰ」と,その発展的内容を扱う選択科目「情報Ⅱ」が実施されている. 実際に何学年で「情報Ⅰ」が実施されているかは,高等学校ごとの教育課程により様々である.著者らは,文部科学省およびいくつかの都道府県への公文書公開手続きにより,2022年度および2023年度の教科書需要数を取得し,「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」の実施状況を考察したが,「情報Ⅰ」を1学年で実施している割合(開講率)は都道府県により様々であることが分かっている.ところで,「情報Ⅰ」は,2025年度の大学入学共通テストの出題科目になることが決定しており,さらに,個別入学試験に「情報」を出題する大学も今後増えることが想定される.各都道府県ごとにどの都道府県の大学に進学するかという大学進学状況は様々である.そこで,本研究では,この進学状況が「情報Ⅰ」を1学年で実施している割合とどう関連しているかに着目し,進学状況をパターン分けし,各進学パターンと開講率との関連,進学率と開講率との関係の分類について検討した.
情報教育シンポジウムSSS2024, pp.320-327 (2024).