第5回 初等中等教員研究発表セッション

2024年3月16日、神奈川大学横浜キャンパスにおいて開催される情報処理学会第86回全国大会において、
第5回 初等中等教員研究発表セッションが開催されます。

(参考)

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鍋谷 正尉(渋谷区立千駄谷小学校 主幹教諭)
現場発、デジタルコンテンツの開発と実践の試み

【講演概要】GIGAスクールにより一人一台環境が整ってから3年が経ち,その活用はさまざまな局面を乗り越えて日常化へと向かいつつある.小学校現場ではその活用が比較的活発な印象をもっているが,その環境を活用して行う教育活動は大きな試行錯誤の連続であり,特に教科の特質に則したデジタル教材の充実については,まだまだこれからというのが現状である.本発表では,小学校算数のデジタル教材を例に発表を行う.開発環境と活用するプラットフォームの選択や,どのような課題に向けてどのような活用を想定して開発をしたかについて,具体的な教材とともに紹介する.
秋本 裕太(静岡聖光学院中学校)
問いを立てる力を育てるロボットプログラミングの授業実践

【講演概要】総合的な学習の時間の教育目標として,「実社会や実生活の中から問いを見いだし,自分で課題を立て,情報を集め,整理・分析して,まとめ・表現することができるようにする」ことが挙げられています.自らの問いをうまく設定できる生徒は探究活動に主体的に取り組むことができますが,経験が少ない中学生にとって,テーマを設定する最初の段階のハードルが高いように感じます.中学生が問いを立てることができる条件は何でしょうか.本講演では,1年間のゼミ活動(総合的な学習の時間)の中で,自ら作りたいロボットを考案し設計・改善に取り組んだ中学2年生の様子を報告いたします.
須藤 祥代(千代田区立九段中等教育学校)
生成AIを活用した授業デザイン

【講演概要】本校は,文部科学省のリーディングDX事業スクール生成AIモデル校に今年度指定されている.その事業の一環として,本校独自のテキスト生成AIを試験的に生徒にも導入している.また,Adobe Creative Cloudも導入しており,Adobe Fireflyも授業で活用した.今回の発表では,生成AIの教育活動における活用の一つとして,4年(高校1年)の情報科の授業で実施した生成AIを活用する授業デザインの事例を中心に紹介する.
平田 篤史(広島大学附属福山中・高等学校 教諭)
人間中心設計に基づいたコンテンツ設計のためのプロト・ペルソナ作成支援シートの開発と実践

【講演概要】情報Ⅰ「⑵コミュニケーションと情報デザイン」では,情報デザインの考え方を用いてコンテンツを設計する力を養うことが求められている.本研究では,「人間中心設計」に基づいてコンテンツの要件を定義する「ペルソナ手法」に着目した.「ペルソナ手法」を授業で活用する上での課題として,ユーザ像のパターン化にデータ収集・分析の技能が必要であることが指摘されている.また,ユーザ像の優先順位づけの手順と基準が明確でないことも課題であると考えられる.そこで本研究では,データに基づかない「プロト・ペルソナ」の作成におけるユーザ像の擬人化と優先順位づけの双方を支援する「プロト・ペルソナ作成支援シート」を開発し,授業実践と事後アンケートの分析を行った.
小松 一智(東京都立小平高等学校)
2年目の「情報Ⅰ」を終えて

【講演概要】昨年度から現行の教育課程が始まり,今年度は2年目の「情報Ⅰ」の授業となった.来年度から実施される大学入学共通テストには「情報」が加わる.当然ながら共通テストに向けた取り組みも必要ではあるが,1年生で行う「情報Ⅰ」の授業をどのように行うのかが重要と考えている.そこで,2年間の実践の反省と次年度の取り組みについて紹介する.
津賀 宗充(茨城県立IT未来高等学校 校長)
情報科専科高等学校1年目の振り返り

【講演概要】令和5年4月に開校した茨城県立IT未来高等学校の1年目の取組について発表する.今年度は「情報産業と社会」「情報の表現と管理」に加えて,総合的な探究の時間として「ITセミナー」を開講した.それぞれの授業の内容を紹介するとともに,2年目に向けた準備状況を報告する.